引き続き特別企画の詳細を、、、
millの名作の一つとして挙げられるヘンリーネックのTシャツ。
既存のヘンリーへのイメージとして肌着と必要以上の暑さというのが個人的に思っていた所でした。
古着を着る髭の生えた男性がインナーとして着るというイメージから、
どうしても自分のスタイルにはハマりにくいというとこから手が伸びずらかったのですが、
それを覆しのがmillでの提案でした。
ブランド初期のアイテムとして、イナたい空気感の甘いワッフルに
ブランドならではのルーズなシルエットが1枚としての着用感を連想させ、
オーバーサイズの流れも後押ししてインアウト両刀での使用が容易であることが
自分の中でのヘンリーネックに対する偏見を変えてくれました。
同じような気持ちの方がいらっしゃったからか、
非常に好評なアイテムとして人気を博し、シグネチャーと言える位置まで来たという認識が自分の中に。
今でも生地がシーズンごとに変わり提案されていますが、
自分の中では初期の甘い生地が忘れられなくいつか復活したいなという思いが、、、
一方、新しいブランドを探す中で色々な縁があり出会ったのがKANEMASA PHIL
和歌山を拠点とするハイゲージのニットを得意とし、
その背景から日本の高クオリティーな物作りを展開する同ブランド。
当店では過去2回のイベントを行い反響もいただいていますのでご周知かと。
(3月中に3回目のイベントを行います)
取引を始める前の展示会にて様々なアイテムが展開される中で、
自分の目に留まったのがワッフルのカットソー。
ハイゲージで編まれているということは勿論なのですが、
そこに頼り切ることなく、素材の剪定、加工を交えることでの仕上がり。
40/1番手を引き揃えることで目の立った綺麗な面。
それを旧式の編み機で作成することで適度な甘さと膨らみ。
さらに製品で洗いをかけることで伸縮のし辛さを兼ね備えており、
ワッフルに懸念させれる生地ダレが起きないというパーフェクトな内容。
更に個人的には天幅(首周り)が広かったのもポイント。
他のラインナップも良いのは前提で、
ただ、そのワッフル1点にグッと心奪われ取引をしたいという答えに。
(その展示会のシーズンがこの24ssです)
前回のイベントでインラインのワッフルを個人的にも購入させて頂き、その良さを実際に体感。
適度な厚みはインナーカットソーに留まらせるには勿体無い程1枚で存在感があり、
何より本当に伸びない、縮まないのが驚きでした。
故にリアルクローズとしても毎日着たいと思える内容に。
それぞれ違うベクトルで好きなものがあって、、
しかしどこかリンクする部分が自分の中であって。
春夏の仕入れのタイミングでフッと頭をよぎりました。
「この二つを合わせたら面白いのでは、、、?」
そこから今回の着地まで見え、早速両ブランドにお声がけを。
自分も交え、実際に3人で会い、どう動かしていくか揉み合いましたが、
協力いただいたお二方とも面白そうという部分において賛同いただき大変な尽力をいただきました。
自分として譲れなかった、パターンと生地をベースに
3者の合意としてダメージを入れよう、、と。
自身が購入しているkanemasaのワッフルのダメージ入りが良く、
それも含めましょう、と。
聞いてみると実際は手作業で加工を行うという手の込んだ仕様。
しかしそこから齎される雰囲気は、
millの世界観にもマッチするということからデザイナー上田さんも前のめりに合意。
むしろダメージ入れたい、と提案していただいたのは上田さんからです。
ベースパターンは身幅、天幅は広く。
実は肩の後ろにタックがつままれており、動きと生地テンションに合わせた仕様。
袖は程よく閉まることで生地ドレープによる溜まりも楽しめる。
ここを踏まえて、色展開を。
インラインでもあるホワイトはマストであり、
個人的に深めのネイビーが欲しいなと。
kanemasaの背景もあり、ビーカー出しという色試験を提案いただき、
何度か揉み合う中で納得のいくネイビーができました。
実際に商品が上がって想像した通りのものができたな、と。
ただの色変えではなく、全く世に出ていない提案をしたいという
想像をお二方の多大な協力のおかげで実現できました。
3/9(土)12:00より、ようやく発売いたします。
早く皆様の反応が見たい、喜んでいただきたい思いを胸にワクワクしております。
生産の都合上、そこまで多くの数をご用意できなかったので、
イベント初週となる3/8.9にて来店いただけますと幸いです。
在庫状況によりますがonline storeは3/10(日)19:00を予定しております。
是非。
Unlimited.-lounge- タシロ