Unlimited-lounge- 20周年という節目に私達が届けたいもの。
それは完成したプロダクトだけではなく
そこに込められた想いや、作り手の存在です。
限定アイテムの制作にあたり
デザイナーへのインタビューを行いました。
”Producttwelve “
川瀬 正輝 氏

鵜飼(以下U) : 皆様にお聞きしています。
なぜデザイナーになったのですか?
川瀬(以下K) : 僕は岐阜の大野町という田舎町の出身でして
田舎の人って当時お洒落に貪欲といいますか、、、そんな経緯もあって。
当時バンドが盛んな町だったので先輩とバンドを始めて
音楽とファッションの結び付きは当然強くて
ファッションも凄く好きになり、音楽も続けていました。
プロになりたかったんですけど、無理だなって思って
洋服も好きだったので洋服やってみようかなって。
U: 僕は洋服を買いに岐阜の玉宮には、
行ったりしたことありますけど、
大野町にも買い物する場所があったのですか?
K: 僕の行動範囲は岐阜市でしたね。
あと名古屋の方だったら分かると思うんですが、
大須をはじめ古着も凄く盛んじゃないですか。
名古屋のお店が岐阜に店舗を構えてたりとか。
そういう背景から古着も好きでしたし、当時はパンクも好きでしたね。
その辺りがファッションの入り口だったように思います。
U: そこからデザイナー目指して学校にも通われたんですか?
K: はい、東京の専門に入り、卒業してそこから
僕が尊敬している師匠でアーカイブ&スタイルの坂田さんって方が
いるんですけど一緒に働きたいと思い、アシスタントデザイナーという形で
キャリアをスタートして色んな古着の話だったり、ルーツを知って
洋服を作るしきたりだったりは、そこで培われました。

U :そうなんですね。
そのしきたりというのは 古着の本物を持っていなければ
デザインソースとして使わない的なことでしょうか?
K: はい。今でもそれは金言と言いますか僕の中に残ってまして、
師匠もちゃんと物と向き合ってより良い物を作ることに関して
凄く拘りのある方だったのでとても勉強になりました。
U :そうなんですね。
確かに本当に持っているいるからこそ
プロダクトに対してのリスペクトや、本物への理解度が
高い人のアウトプットはきっと信用できますもんね。
その後はどうなさったんですか?
K: そのあとは、almostblackというブランドを中嶋と一緒に始めました。
ブランドの活動をしつつ、色々な企業との仕事もしたり、
そういったことで自分のキャリアを強固なものにしていくことをやりながら
almostblackを続けていて5年くらい経った時ですかね。
今のProducttwelveの表現であるような服を作っていきたいなと思って。
U: almostblackの服は、モードな服って感じでしたもんね。
川瀬さんとしては自分の表現の場として
Producttwelveを立ち上げた感じなんですよね。
K: 仰る通りです。
U :ありがとうございます。

U : Producttwelveとしてモノを生み出すにあたって
デザインとか素材とかそれこそ元ネタとか
基準とかってあるんですか?
K : 端的にいうと”快適でタイムレスな服”っていう物を軸にしています。
そして、1番の特徴はパターンワークですね。
可動域だったりとか腕が快適に動かしやすい。
縫製もそうですし、シルエット、デザイン、そういった所を大切に表現しています。
一つ一つの細かい所の積み重ねでProducttwelve っていう洋服を作ってる感じです。
U: 縫製やパターンとかって皆さん拘っていると思うんですけど、
川瀬さんの洋服って可動域とか動かしやすさって部分では
頭ひとつ抜けている感覚になるって僕は凄く感じてて。
そのバランスってなぜなのでしょうか?
K: ありがとうございます。
やっぱり見た目の美しさもありますし、
快適さ、バランスを非常に大事にしています。
仮に完全に腕が動かしやすい設計だけを意識して作ると
手を降ろした時に美しくないんですよ。

K: 動かした分だけ反動がくるので。
例えば、この肘の分量をもっと多くとると。
そしたら見た目は美しくなるけど肘は動かしずらいんですよ。
U : なるほど、確かに。
K: そういった全体のバランスですね。
あくまで街着として美しいモノを。
且つ、動かしやすいモノを。っていうバランスです。
K : あと、パタンナーがずっと長く一緒にやってる人なんで
その人からパターンを教えてもらったりもあったんですよ。
なので、洋服をパッと見るだけである程度
どういう構造で出来ているか分かるんですよ。
この服はこういう感じの設計だなとか。
例えば自分のイメージにもっと寄せるためには、
もう少しここをこうすればいいんじゃないかとか。
手に取るように分かります。
もっと分かりやすい話で言えば、
メゾンの服って動かすことを前提としてないんですよね。
じゃあ逆にアウトドアの服は、T字みたいな形。
そういうことを見ながら洋服を作っています。
自分はそこが凄くクリアに分かるので
バランスがとてもとりやすいんですよね。
パタンナーさんの技術も凄いんで
お互いに高め合ってモノを作るという感じです。
U : そのバランスの美意識は
モードな世界にも携わっていた経験値もあるのでしょうか?
K : そうですね。ワークウェア、アウトドアそういった古着みたいな文脈と
ヨーロッパを代表するメゾンの服の美しさが僕の頭の中のイメージにあります。
U : だからProducttwelveの服ってちゃんとカッコいいんですね。
K : ありがとうございます。
そういって貰えると嬉しいです。

U: 昔、何着てましたか?
K : いや、色んなの着ましたよ。
メインはやっぱ古着ですかね。
あとはモードな服を少しって感じじゃないですかね。
U : それってどんなジャンルですか?
K: 色んなジャンルです。
軍物も当然、凄く好きですし、、、、。
ざっくりで言えばワークウェアが好きですかね。
仕事のための服ってやっぱりどこか工夫があるんですよ。
こういう仕事してたらこういうディテールいるよなって。
パターンの設計も同じことが言えて
ヨーロッパのワークウェアって凄い美しいんですよ。
元々、テーラードの人が作っていた文脈なので。
これは腕が動かしずらいだろって思うんですけど、
そこはヨーロッパの良さがあるし、
アメリカは完全に合理的なのでもっと機能に振っている
服が作られていたりだとか。
両方に良さがあるんですよ。
それをごちゃごちゃっと混ぜて自分の頭の中から
それぞれの良さを取り出して生み出していくのが楽しいんですよ。

U : 今もうProducttwelveの服ばかりですか?
K: そうです。あとは古着です。笑
Producttwelve の服と古着は意外と相性いいんですよ。
U : 正直川瀬さんが全身Producttwelve着ているイメージが
あんまりなくて、古着ミックスで着てるイメージ
天然素材と化繊で合わせるのがマイスタイルな印象です。
K: 毎日着られるかというのも大事にしていて。
頑張って着るよりかはやっぱり着ちゃうんだよな。
みたいなモノが作れたらいいなって思いますよね。
季節を問わず。
でも主にProducttwelveが多いです。

U : 20周年別注として製作頂いたショーツについてお聞かせください。
僕の理想は子供とのプールや海、ランニングやアクティブにも使えて
街でも行けるみたいなショーツを川瀬さんなら作って
頂けるだろうと思いまして依頼させて頂きました。
K: そうですね。まずはずっとブランドスタートからアンリミさんと
お取引させて頂いて本当ありがたいなって思ってます。
おそらく初ですよね。こういう別注企画って。
お取引様の節目に立ちあわせて頂けるのは嬉しいです。
ご依頼いただいたこのショーツなんですけど、
実は去年の試作段階から履いてみました。
色んな所に行って試したんですけど、
当然、街はそうなんですけどプールでも使えます。
しかも僕、山にも履いていったんですよ。
“ドットエア”っていう素材を使っているんですけど、
特に夏に着るんだったらめちゃくちゃ通気がいいです。
U : 日本の会社の生地ですか?
K: はい。東レが開発した生地でベンチレーション素材って
言われる空気穴があるような素材を使っています。
フィールド範囲は街やプールなど全て使えます。
そのままボーダレスで活用できるショーツになっています。
U : これって下着なしで履いたりもいけるんですか?
K : はい。仰る通りで。更に良い点は、
ライナーがボクサー型のメッシュになっています。
これブリーフ型やトランクス型だと頼りないので
ボクサー型のがとても安心感があってとてもいいんですよ。
これもベンチレーションの通気性を損なわないようにメッシュ素材を使っています。
なので夏とか湿気の多い日とかは特に快適に過ごせました。
これは自分で実証済みなので間違いないです。

U : 街でも下着なしでトライしましたか?
K : 僕は試しちゃってます。
U : 心配だけど昨今の異常な暑さだったらかなり良さそうですね。
K : そうなんですよ。
U : 山登る時はレギンスとか履いてですか?
K : 履かないです。これだけです。
夏だからいけますね。
1番効果を発揮するのは8月から10月くらいまでじゃないですかね。
僕は6月末から9月頭くらいまでは履いてました。
めちゃめちゃ快適です。
U: いいですね。
劣化もないですか?
また、洗濯ってどうしますか?
K: 劣化もないですし、ネットなしでもガンガン洗えます。
U : 凄い。
K: ベンチレーション素材とメッシュの仕様によって、
とにかく軽いんですよ。
持ってみてください。
U : 本当だ。確かに軽いです。

K: 軽さっていうのがProducttwelveで作るにあたって
凄く大事にしているファクトの1つで。
軽い洋服って凄くいいじゃないですか。快適で。
U: 分かります。お洒落しようって気張る感じじゃなく
脳死で選べるけど気分が上がるって感覚って大事ですよね。
日常着として、お気に入りの服では一番大切な気がします。
このスリットの部分は、デザイン的にアクティブ用だからですか?
K : はい。足捌きですね。
足の引っ掛かりが少なくなるようにしてます。
裾幅の分量が結構あるので関係ないと言えば関係ないんですけど、
機能してないことはないって感じですね。
あとこれ、洗濯して速攻で乾きます。
U : 乾燥機とかいらないですか?
K : 全くいらないです。
皆さんのお手元にある洋服の中で1番最初に乾くと思います。
洗って清潔を保てますし、川や海に行くときは、
乾くのが早いのでとてもいいです。

あと一つ、これ結構重要だよなっていうのが
あってファスナー付きのポケット。
これで物を落とす心配が無くなるんですよね。
よくあるのがスラッシュポケットから
物がよく落ちる問題あるじゃないですか。
U : はい。あります。
レジャーや子供と出かける時や
カバン持っていけなかったりするシーンで大事ですよね。
K: ですよね。そしてパーツが小さいんですよ。
3号って言われる小さいのを使っていて軽さを出しながら機能的にを意識してます。
U : この紐は開けやすいようにって感じですか?
K : そうです。手に引っ掛かりやすい結び目にしてます。
そして片手でギュッと握りやすくシュッと閉めやすいようにしています。
ポケットの袋もメッシュ使ってるので通気性は抜群です。
もう少しこだわり お話ししてもいいですか?
U : もちろんです。
全部教えてください!

K: スピンドルなんですけど、チップがないんですよ。
U : 本当だ! 金具じゃないんですね。
なぜですか?
K : チョキンっと切って中に埋めてるんですよ。
チップがあたって不快だなっていうのをなくしてます。
U : なるほど。ご自身で試してないと気付かない部分ですね。
試してるからこそ、ここ気になるなってとこが
クオリティの高さに繋がりますもんね。
K : そうなんですよ。
自分の場合はやっぱり使ってこういう風にもっと良くしようって
いうのを日々心掛けながら洋服作ってます。
U : Producttwelveの服って大体テストしていますか?
K: 大体テストしてます。
U : やっぱりそうなんですね。
インスタグラム見ててもテストしましたって
よく更新していらっしゃいますもんね。
K : 機能が大事なモノは着ないと分からないじゃないですか。
U : アウトドアブランドでも機能服が作られてるじゃないですか。
Producttwelveでモノ作りされる時は、
周りがやらないようなモノ作りを意識されたりするんですか?
K : 正直あんまり見ていないのであれなんですけど、
大事にしているのはサイズ感がなんか違うんだよなとか。
丈がなんか違うんだよなとか。
アクティブなシーンでは良いのかもしれないけど
街で浮きませんか?っていう感じがあるんです。
街で1番快適なモノをベースにしているので、
そこは街の気分にあったシルエットを意識して取り組んでおります。
使って貰えたらきっと買ってよかったと思って貰えるアイテムな気がします。

U : 海外でも注目されてると思いますが、
今後の展望はありますか?
K : 具体的にはないんですけど、
より良いモノを作りながら今のままを続けていけたらと思ってます。
地道にやり続けていけたらなと。
U : Producttwelve に対する海外の人からの反応って
どんなリアクションがあったりしますか?
日本のブランドで御社のようなモノ作りしてる所を
僕はないんじゃないかなって思っているので気になります。
海外の戦い方と言いますか。そういう部分の話も気になります。
K: 色んな部分でチューニングを合わせてかないと
いけないなって思うんです。なんて言ったらいいんですかね。
分かりやすいじゃないですか。今のブランドって。
分かりやすさって凄く大事なので、その部分は足りてないと思いますね。
僕のベースにある服作りはテック系と言われるモノを
作りたいわけじゃなくて、綿の素材で作ったりとか、
秋冬シーズンだとウールのモノがあったりだとか。
シーンを区切らない洋服作りがしたいなって思っています。
オーセンティックな物もProducttwelveのフィルターで
どうやって作るかとか続けていきたいですね。
それに僕も山とか行くのでそういう時に
最適なモノも作りますしって感じですね。
U:お時間頂きありがとうございました。
ショーツ愛用させて頂きます。
【 schedule 】
“7/18” 20th exclusive by Producttwelve
“7/24-7/27″RAINMAKER 27ss PreOrder
“8/22” SalomonSTORE SAKAE Anniversary EVENT
【 UNLIMITED -lounge- 】
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